カテゴリー「音楽」の記事

日本フィンランド修交90周年記念

1月にフィンランド大使館で情報交換セッションがあり,その際,ラムステッド博士が初代フィンランド大使として来日して日本とフィンランドが外交関係を樹立してから2009年で90年になること,それを記念するイベントが数多く企画されていることが紹介されました。その中からご紹介:

今年の大きな目玉となるイベントが,東京交響楽団による,シベリウスの後期作品としても重要で,かつ最も大規模な劇音楽作品である 「テンペスト」作品109 の全曲演奏でしょう (2009年9月5日(土) 午後6時~,チケット発売中)。東京オペラシティシリーズ の第51回演奏会となるこの企画,指揮は大友直人さん。フィンランドから歌手が来ることを見ると,フィンランド語版ですね (作品自体の初演はデンマークだったようです)。フィンランディア,悲しきワルツ,カレリア組曲などおなじみの曲も演奏されます。

シェークスピアの想像力あふれる脚本も魅力の「テンペスト」,シベリウスの作品としては劇音楽から採った組曲2曲の方が有名です (第1番は豪快,第2番は繊細)。現在の公式な全曲版は1927年にフィンランドで演奏されたものに基づいており,コンサート版の初演 (フィンランド語) は1992年にフィンランド中部の Lahti でおこなわれ,初演メンバーでの録音 (BIS CD-581) もあります (初演時の録音ではテナーが2名,9月の演奏会ではバリトンが2名のようですね)。この他,Saraste 指揮フィンランド放送交響楽団による録音 (フィン Ondine ODE 813-2) もあるようです (こちらはバリトンが2人)。

ステージ裏やステージ上方で演奏,などという特殊な効果もあるようですので,演奏会が楽しみですね。ちなみに,組曲版の演奏はたくさんありますが,Segerstam 指揮,Helsinki フィルの演奏 (フィン Ondine ODE 914-2) がお気に入りです (以前サンプラーとしてかなり安い値段で頒布されていたような...)。

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The Sibelius Edition Vol. 6

Sibelius Edition Vol. 6 スウェーデンの BIS レーベルといえば,ネーメ・ヤルヴィ&ヨーテボリ響にはじまる,フィンランドの国民作曲家ジャン・シベリウス [Wikipedia] の全曲録音シリーズ (1979- ) で有名です。その BIS が,シベリウス音楽アーカイブの決定版とも言える The Sibelius Edition の刊行を始めたのがシベリウスの没後50周年にあたる2007年 (シリーズ刊行の経緯については BISの解説 が詳しいです),その Edition に,ついに日本人演奏家による録音が加わりました!

第6巻:ヴァイオリンとピアノ がそれ。5枚組CDからなる第6巻の白眉とも言える,「ヴァイオリン協奏曲」のピアノ伴奏版 (オリジナル版!と最終版) を演奏するのは日本が誇るシベリウス演奏家である 佐藤まどかさん です。佐藤さんの演奏はこの他にも,シベリウスの手稿や異稿 (協奏曲の複数のスケッチを含む) の世界初録音と「田園風舞曲集」作品106 が入っています。フィンランド人演奏家にも手に負えなさそうな作品に取り組んだ成果は,まさにシベリウス研究で博士号を取得された佐藤さんの面目躍如といったところ。シベリウスのヴァイオリン作品にある室内楽的な響きは交響曲にはない魅力。シベリウスが気になる方に是非おすすめします。

先日,やっとこの CD を手に入れました。写真にあるように,Edition 第6巻はCD5枚組。詳細な作品解説ブックレットとシベリウスの伝記 (ごく短いものですが) がついていますが,どちらも英語,フィンランド語,ドイツ語,フランス語,そして日本語 で書かれているのです (スウェーデン語はなし)。びっくりの大サービスではありませんか!

佐藤まどかさんは,この録音の他にも,国内盤として「シベリウス ヴァイオリン作品集 Vol.1 子守唄」 を出していらっしゃいます。ピアノ伴奏は渡邉規久雄さん。私も大好きな「4つの小品」 (作品78, 1915年作曲) から連続して発表された4作品がまとめて収録されており,こちらもおすすめします。ちなみに「子守歌」は「6つの小品」(作品79) の終曲。


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シベリウス没後50年企画

シベリウス没後50年に関連する企画が来月2日連続で開催されます。関心のある方はぜひ。

日本シベリウス協会 没後50年「シベリウスの遺したもの」

  • 封印を解かれたヴァイオリン協奏曲と第8交響曲への軌跡 9月24日(月,祝) 14:00~ 紀尾井ホール
  • レクチャー「第8交響曲の謎」&コンサート「シベリウスの原点」 9月25日(火) 17:00~ (レクチャー) 19:00~ (コンサート) 上野学園 石橋メモリアルホール

イベント情報の詳細はこちら

24日のコンサートはヴァイオリン協奏曲の初稿ピアノ伴奏版の世界初演,25日のコンサートは日本初演のピアノトリオを含むいずれも貴重なプログラムです。ヴァイオリンは シベリウスの研究で博士号を取得 された 佐藤まどかさん。シベリウスのヴァイオリン作品の録音もあるそうで,注目です。

音詩「タピオラ」の後,オーケストラ作品を発表しなかったシベリウス (1993年に,「タピオラ」後の作品として「ヴァイオリンとオーケストラのための組曲」 (1929年作曲) [録音:BIS-CD-1125] が出版されて話題になりました)。交響曲第8番はそれらしい原稿があったらしいのですが,シベリウスが亡くなった後奥様が遺品の整理の際焼いちゃった,読んだことがありますが,はたしてその真相はいかに。

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藝大プロジェクトで(ポスト)シベリウスを聞く・聴く

今年はシベリウス没後50年という節目の年。2007年5月19日(土)に,東京芸術大学奏楽堂にて,藝大プロジェクト‘07 の一環として,茨城大学神部先生の「挫折と超克―シベリウスの1890年代―」というレクチャーと,シベリウス初期作品のコンサートが行なわれます (入場料:全席自由 2,000円)。以前 もご紹介した,シベリウスのヴァイオリン作品の権威であるヴァイオリニスト,佐藤まどかさんも「6つの小品」(1915~19)を演奏されます (ピアノは渡邊規久雄さん)。また,2007年6月9日(土)には,1911年生まれの Erik Bergman から1965年生まれのVeli-Matti Puumala まで,フィンランドのポスト・シベリウス世代の作曲家を展望できるコンサートが行なわれます。「今日のフィンランドの音楽」と題したレクチャーの講師は作曲家の間宮芳生先生。

藝大プロジェクトでは,没後100年を迎えたグリーグの演奏も数多く行なわれます。ノルウェー大使館のイベント紹介ページはこちら。あ,5月12日(土)のイベントは終わっちゃいました...

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新旧ヘッドフォン

新旧ヘッドフォン iPod mini に付属していたヘッドフォンを長く使っていましたが,接触が悪くなり,先日とうとう逝ってしまいました。同じ製品かと思って MA662G/A (Amazon.co.jp) を購入したところ,デザインが新しくスリムになっていました。イヤホンパッドは付属していません。心なしか,音もよいような。(写真は新しいものが左,使い古した旧版が右です。古いほうは L と R の文字さえ消えちゃってます。)

この手のヘッドフォンを使っていると,外に音が漏れていないかということと,外の音がうるさくてよく聞こえない,ということが気になります。私は通勤途中にフィンランド語のポッドキャストを聴くのが楽しみなのですが,聞こえないからとボリュームを上げると小一時間で耳が痛くなるんですよね。

最近は「カナル型」 (カナルは ear canal = 外耳道から来ているみたい) とか 「インイヤー式」と呼ばれる耳栓のような形をした音を逃さないタイプや (写真のようなのはカナル型に対し「オープン型」と言うそうです),「ノイズキャンセラ」なる騒音をカットするタイプのヘッドフォンも登場しています (Apple iPod 用 M9394G/B ← Amazon.co.jp)。もうちょっとたったら調べて試してみようかなと思います。もっとも,外の音がまったく聞こえないようなヘッドフォンをして歩くのには危険もあります。まあ,ソニーのノイズキャンセリング機能つきウォークマン (WALKMAN S シリーズ) の CM (←期間限定で動画配信中) のようにはいかないかもしれませんが。アメリカでは,道路横断中の iPod 使用を禁止する法案まで出たことがあるそうで [ロイター (日本語 | 英語)]。

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カンテレコンサート

エヴァ・アルクラさんという方のカンテレコンサートが10月15日に東京八重洲の東振化学ギャラリーでおこなわれるそうです。詳細はこちら (suomiho さんのブログ Kantele-Suomiho-Fuga)。

# Suomiho さん,情報ありがとうございます。

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2006年ラハティ交響楽団来日ツアー

知り合いの方よりご案内を頂きましたので,せっかくですので載せたいと思います。

シベリウスはもちろん,マデトヤ Madetoja,ラウタヴァーラ Rautavaara などの作品も取り上げるそうです。

あまり関係はありませんが,北欧関係の音楽家がたくさん公演をする 武蔵野市民文化会館のウェブサイト,何だかとっても見づらいんですね... 翌月の公演のプログラムを探すのが大変でした (画像を読み込んだPDFのチラシ を何とか見つけました)。

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岩城宏之さん逝去

指揮者の 岩城宏之さん が6月13日に亡くなられました。享年73歳。

もともと打楽器奏者であっただけに,特に現代音楽に造詣が深く,1988年には オーケストラアンサンブル金沢 を創設し,招待作曲家による委嘱を積極的に推進するなど,新しい作品の発掘・紹介に努めていらっしゃったことに強い印象を持っています。私も以前趣味で打楽器を叩いておりましたので,岩城さんの打楽器歴には興味を持っていました。傑作エッセイ『フィルハーモニーの風景』 (確か...) で,外国のオーケストラと競演した際,長い休みを数え損なってどこまで進んだかわからなくなった外国人の打楽器奏者に目配せをして,全然違うところで「どかーん」と鳴らさせた,というリハーサルでの逸話には,おなかを抱えて笑ったものでした。

昨年の大晦日には,恒例の「べートーヴェン第一から第九まで振るマラソン。」でベートーヴェンの全交響曲を一人で振り切るほどだっただけに,本当に残念。ご冥福をお祈りいたします。6月18日(日)23:10~24:15にNHK総合でベートーヴェンの全曲演奏に関する番組の再放送が,また7月2日(日)21:00~のNHK教育「N響アワー」で追悼特集がおこなわれる予定だそうです (オフィシャルホームページ からの情報)。

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"No Sibelius, No Music"

Sibelius_1
立ち寄った家電量販店で,「Sibelius」 なるソフトウエアを発見しました。日本語版は最新のバージョン4が6月1日に発売されたばかり,楽譜の編集や校正はもちろん楽譜の随時再生もできるなど,機能満載の楽譜作成ソフトなのだそうです (写真は バージョン2 のものです)。

ハコをみると,世界的な指揮者 Michael Tilson Thomas,自ら校訂したオリジナル版によるフォレ『レクイエム』等で有名な合唱指揮者・作曲家 John Rutter,現代音楽における伝説的な作曲家ともいえる Steve Reich など,名だたる面々が賛辞を寄せています (識者によるコメントは,製品ページ [ 日本語 | 英語 ] でも読むことができます)。「世が世なら,シベリウスもこのソフトを使っていたに違いない」 (映画音楽作曲家 Michael Kamen 1948-2003 [ ビデオ ] ) なんて評を読むと,楽しくなってきますよね。

プロ用だけあり,アカデミック版で5万円を下らないという値段もさることながら,パッケージを初めて見た時,「Sibelius」というベタなネーミングに強烈なショックを受けました ;-) 開発者はイギリス人の音楽家兼プログラマーで,10年以上の歳月をかけて研究・開発をおこなったとか。どういう理由でフィンランドの国民的作曲家の名前をつけたのでしょう... 考えてみれば,シベリウスの音楽の晦渋 (カイジュウ) な世界はイギリス音楽と何か通じるところがあるような気もします。シベリウスの重厚な交響曲にはバルビローリ,コリン・デイヴィス,ギブソン (スコットランド人ですが),ラトルなどイギリス人指揮者の手による名盤が何枚もありますから,イギリス人とシベリウスは比較的愛称がよいのかもしれませんね。

そういえば,バーミンガム市響をイギリス屈指のオーケストラに仕立て上げ,ベルリンフィルの音楽監督となったサイモン・ラトルの後を引き継ぎ,バーミンガム市響の音楽監督になったのはフィンランド人オラモ Sakari Oramo です。彼もバーミンガム市響とシベリウスの交響曲を全曲録音し,2004年には来日公演でシベリウスを取り上げています。

※タイトルの「No Sibelius, No Music」は作曲家/音楽エッセイストの 吉村 浩二さんが寄せられている Sibelius へのコメント から引用させていただきました。

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ピンクの iPod

ピンクの iPod

私の愛用の iPod はピンクの mini です。これを買うまで,音が出て持ち運びできる道具は長い間持っていませんでした。既に機種は mini から nano に入れ替わり,バッテリーもそろそろ取替え時かな,という感じですが,まだまだ現役で,取り込んだ CD の視聴や先日紹介した podcasting にと活躍してくれています。

iPod のメニューは,日本語,英語はもちろんさまざまな言語で表示できます。フィンランド語にすると,日本語のテキストとウムラウトなどの特殊文字が共存できます (上の写真では,「作曲家(複数形)」を表すフィンランド語 säveltäjät の下に,日本語で名前を表示させています)。外国語教育に iPod を利用している大学もあるそうですが,納得です。以下は iPod mini の後継機 nano の仕様詳細 から (ちなみに,立ち読みした iPod のガイドブックによると,エンコードを表すメタ情報を埋め込んで処理しているということで,Unicode を使っているわけではないようです):

  • メニューの言語 (21言語,ちなみに iPod mini は14言語だったはず...): イタリア語,英語,オランダ語,韓国語,簡体字中国語,ギリシャ語,スウェーデン語,スペイン語,チェコ語,デンマーク語,ドイツ語,トルコ語,日本語,ノルウェー語,ハンガリー語,繁体字中国語,フィンランド語,フランス語,ポーランド語,ポルトガル語,ロシア語
  • 曲・アーティスト・アルバム情報の表示 (28言語): 上記21言語に加え,ウクライナ語,クロアチア語,スロヴァキア語,スロヴェニア語,セルビア語,ブルガリア語,ルーマニア語

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