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2008年3月の記事

柏の桜は五分咲き未満

2008年3月28日の桜 (柏市) 既に満開の知らせも届いている関東の桜ですが,柏の仕事場にあるソメイヨシノはこれから満開に向かおうといったところでした (写真は3月28日時点のものです)。3月27日に満開,というのは平年より9日も早く,戦後 (1953- ) 3番目に早い記録なのだそうです (毎日新聞の記事)。今年の冬は暖かだったんですね。高騰する灯油を買い控えて暖房をけちったためか,何だか恩恵に預からずじまいだったような気がします。

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破裂しました...

破裂寸前のポッサムキムチ 先の記事,さらなる後日談があります...

発酵で破裂寸前だったカクテキの他に,ポッサムキムチ (「文化観光部2000年式」[Wikipedia] アルファベットで bossam kimchi) というちょっと高級なキムチが冷蔵庫に残っていたのです。浅漬け風,ということで発酵が遅いんじゃないかとふんでさらに1週間ほどほうっていましたら,あろうことか写真のようにさらにぱんぱんに膨らんでしまっていました。で,苦労して箱から開けて袋を記念写真に撮ったとたんに (写真を拡大すると,袋から開けた状態の画像をごらんいただけます),ふしゅるるる,とどこからか音が。そして「ぽふ」とキムチ香をまき散らして小爆発。うーん,賞味期限内だったんですけどね...

いくつかの情報源によれば,ポッサムキムチは傷みやすいので,冬だけの名物として食されるのだとか。タコなどの海産物を含め本当にいろいろな食材を白菜で包んである,おいしいキムチです。いろいろありましたが,잘 먹었습니다!

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咲きました...

2008年の大寒桜 3月24日の写真。仕事場の図書館脇にはきれいなオオカンザクラ (大寒桜) があり,カワヅザクラ (河津桜) [Wikipedia] ほど早いわけではありませんが,毎年3月中旬ごろには花をつけ始める,少し赤みがかった美しい桜です。今年もソメイヨシノより一足早く見頃を迎えていたのですが (雨だったのと,夕方に撮ったのとで,ちょっと画面が暗いのはご容赦を),デジタルカメラを某所に忘れてきてしまい,アップしないうちにいつのまにか都内の桜がほぼ満開,とのニュースが報じられてしまいました。

2008年の大寒桜アップ 日本の桜開花のニュースは,なぜか 3月22日の Ylen Selkouutiset (フィンランドの放送局 YLE の外国人むけニュース [RSS]) にも紹介されていました (記事を聴く(mp3))。日本では桜が咲くと春が来たということになっているが,東京には今年は6日早く春が来た,というニュースの後に,こちらフィンランドでは雪が降っています,とな。ああ,そういう関連ですか...

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韓国語訳フィンランド語文法

フィンランド語文法韓国語訳 先月韓国に行ってきて,驚いたことがいくつかあります。その一つが,「フィンランド語」に関する韓国語で書かれた本がないこと。Kyobo (これ韓国語ではなんて読むんでしょう) というソウルにある大きな書店で調べてもらったところ,現在販売されているものはありません,と言われてしまいました。フィンランド語,で探すとたくさんの本が出てくる日本とは,かなり様子が違うようです。不思議!

そんな時,韓国で参加したある学会でお会いしたアルタイ語学の宋基中先生 (ソウル大学) が,「今,Karlsson の文法を韓国語に訳していて,もうすぐ出ますよ」と教えてくださいました。ヘルシンキ大学 Fred Karlsson 先生の Finnish: An Essential Grammar (Routledge) は,現在刊行されている英語で読めるフィンランド語の文法書の中でも非常に優れたもので,コンパクトで明快,正確で包括的,フィンランド語の中級以上の学習者にはぜひ手にとっていただきたい本です。日本語訳したいなあ,なんて思っていましたら,韓国語に先を越されてしまいました (ちなみに,中国語版は上記文法の前身にあたるバージョン Finnish Grammar の翻訳がヘルシンキ大学出版局 Yliopistopaino から1994年に出ています)。

出張から1ヶ月経った先日,韓国語版のフィンランド語文法『핀란드어필수문법 (フィンランド必須文法)』を訳者の宋基中先生が送ってくださいました。これが現在のところ唯一の韓国語によるフィンランド語の本,というわけです (韓国の書籍検索サイトで 핀란드어 を探してみても,これ一冊しかありません)。宋先生,ありがとうございます!

フィンランド語独特の文法用語の訳には色々苦労されたそうです。例えば,フィンランド語独特の場所格をどのように訳されているか,というと,以下のようになります:

 内部格 (inner local cases)外部格 (outer local cases)
静止点「~で」inessive (-ssa/-ssä)在内格adessive (-lla/-llä)在上格
起点「~から」elative (-sta/-stä)向外格ablative (-lta/-ltä)奪格
着点「~へ」illaive (-Vn/-hVn/-seen)向内格allative (-lle)向格

確かに苦労のあとが忍ばれます。「A+B+格」という内部格の名前のつけ方は面白いですね。この形式を6つの格全てに適用して整理してみたらどうなるかな,とやってみると:

 内部格 (inner local cases)外部格 (outer local cases)
静止点「~で」inessive内在格adessive所在格
起点「~から」elative内出格ablative所出格
着点「~へ」illaive内向格allative所向格

うーん,アイディアはいいと思ったんですが,これじゃ目がチカチカしてかえって混乱しちゃうかも。残念。

日本語で書かれたフィンランド語の文法書で困るのが,場所格の訳がまちまちなところです。以下にみるように,adessive には「接格」「所格」,ablative には「奪格」「離格」という訳が存在します (私の『ゼロから話せるフィンランド語』では,前者の「接格」「奪格」を使っています)。

 内部格 (inner local cases)外部格 (outer local cases)
静止点「~で」inessive内格adessive接格~所格
起点「~から」elative出格ablative奪格~離格
着点「~へ」illaive入格allative向格

このような訳による混乱を避けて,格のフィンランド語名をそのままカタカナ表記して使っている書籍さえあります (例えば,inessive はフィンランド語 inessiivi をそのまま使い,「イネッシーヴィ」と言うわけです)。

そんな中,佐久間淳一先生の『フィンランド語のすすめ 初級編』 [サポートページ] では,以下のようなかなりすっきりとした解決策が提案されています。

 内部格 (inner local cases)外部格 (outer local cases)
静止点「~で」inessive{中で}格adessive{所で}格
起点「~から」elative{中から}格ablative{所から}格
着点「~へ」illaive{中へ}格allative{所へ}格

内部格と外部格,また3つの方向に関する格が区別でき,また対応関係もすっきり理解できます。先ほどやってみた「A+B+格」形式の精神も感じられる,すぐれた命名だと思います。これから勉強,という方にはおすすめです。

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「フィンランド語初級文法」終了しました

ROCK ホームページへ麗澤オープンカレッジ (ROCK, 千葉県柏市) にて,2008年の2月~3月に 短期集中講座「フィンランド語初級文法」 を実施しました。6人の方が受講され,フィンランド語の基本的な文法事項の復習を集中的におこないました。全4日,1日3コマ連続というハードスケジュールでしたが,参加された皆さんは全員ばっちり修了されました。皆さん,お疲れさまでした!文法中心とした盛りだくさんの内容でしたが,最後は目標だった話し言葉の特徴が入った歌の歌詞を読み解くところまで進めることができ,ほっとしています。

4月からは通年の講座「フィンランド語初級」 が始まります。最小開講人数は確保できたそうで,現在引き続き二次募集をおこなっています。ご関心のある方はどうぞご参加ください。詳細はこちらから

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安価な英語⇔フィンランド語辞書

Langenscheidt Universal Dictionary Finnish 以前報告した,ドイツの出版社 Langenscheidt の新しいフィン英-英フィン辞書 Universal Dictionary Finnish がやっと届きました。

ドイツの出版社のためか,在庫を見つけるのが結構難しいかもしれません。そこで同じ頃に出版された Berlitz Finnish Dictionary (フィン英-英フィン, Berlitz Pocket Dictionaries シリーズ) を見てみたところ,内容が完全に上記辞書と同じでした!後者のほうが在庫がある場合が多いようで,また場合によっては価格も安い場合があるようです。参考まで。

フィンランドでも出されているポケット辞書ですが,この辞書はそれよりもさらに小さい縦11センチ弱,横8センチ弱で,ワイシャツのポケットに軽々収まる大きさです (写真 では大きさの比較用に USB メモリを置いてみました)。それにもかかわらず,文字は,例えば (読みにくいポケット辞書として有名な...) Rekiaro & Robinson の英フィン辞典 (Gummerus) よりも大きく,サイズの割に読みやすいように感じます。見出し語が青ゴシックで区別されているのも嬉しいところ。

というのも,この辞書は,記述をできる限り抑えて,基本的に見出し語と発音,訳だけにしているからです。用例はほとんど挙げられていません。従って,分からなければさらに調べる必要がありますので,この辞書があればOK,というわけにはいかないかもしれませんが,この値段で手軽に手に入る辞書が出たというのはよいニュースかと思います。

見出し語数は 16,000, これは英フィン,フィン英の両方を合わせた数のようですので,収録語数は決して多くありません。ページ数は400ページほど。著者には Langenscheidt Editorial Staff 編,と書いてあります。ちょっと調査が必要ですが,これまでフィンランド以外の出版社が出していたポケット辞書のような,フィンランドの古い辞書を安い版権で買い取って出版,というものとは異なり,新たに編纂したもののようです。

ちなみに,フィンランド語英語の部には見出し語毎に発音が書いてあるのですが,これは外国人むけです。例えば kiitos 「ありがとう」の発音は [kee-toass] と書いてあります (イタリックは「強め (ストレス)」の位置を表します)。pyörremyrsky 「ハリケーン,台風」に至っては [pewur-raym-mewrs-kew] ... いやはや。日本人は母音と子音の長さの区別ができるので,書いてある通り読むことができますから発音情報は必要ありません。あ~あ,こんなにスペースを使っちゃって despair というむきもありましょうが,ここからフィンランド語を書くときのハイフネーションを確認することができるので,記しておくことにします。例えば,pyörremyrsky のような長い単語が行の最後に来てしまった場合,一体どこで単語を切ったらよいのでしょうか?切り方はそれぞれの言語の正書法 (oikeinkirjoitus) によって決まっているのですが,この辞書の発音表記はフィンランド語の音節の切れ目をハイフンで示しており,この切れ目がハイフネーションの位置を同じなのです。pyörremyrsky の場合は pyör-re-myrs-ky のいずれかの位置でハイフネーションすることになります。英語の辞書と比べると,フィンランド語の切り方はちょっと違っているな,ということが分かると思いますが,いかがでしょうか。 (ワープロがフィンランド語のハイフネーション規則を知っていれば,行末の処理を自動的にやってくれるわけです。通常は英語くらいしかできず,フィンランド語は最悪の場合,間違った切り方をされてしまいます。以前紹介した Office Multi-language Pack や Office Proofing Tools はこのような情報を提供する追加パッケージです。)

辞書は,英フィン・フィン英の辞書部分 (合わせて382ページ) に加え,基本的な会話 (5ページ),フィン・英それぞれの略語の紹介 (合わせて7ページ),英語の不規則変化動詞のリスト (フィンランド人用でしょう,4ページ),数詞・時間・単位の説明 (英・フィン合わせて5ページ),といった内容からなっています。

発音について補足:実際に書かれている pyörremyrsky (pyörre 「渦巻き」 + myrsky 「嵐」) の発音表記は [pewurr-raym-mewrs-kew] と r が一個多くかかれており,間違いです。また,pyörre の re の発音のところに raym と m が入っているのは,フィンランド語の -e で終わる単語の語末に出る音を示すものだと思います (この音は alkukahdennus 「(後ろの単語の)語頭子音が2重になる現象」とよばれ,フィンランド語の正書法にいくつかある文字表記されない音の一つです。フィンランド語の文法書ではアポストロフ ' や声門閉鎖音 (= 声門破裂音 [Wikipedia]) の発音記号を模した疑問符 ? を使って表記されます。なお,この辞書では,e で終わる見出し語自体にはこの記述はなく,この例のように他の単語が続く複合語のみ,その後の子音を重複して書いているようです)。

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フルーニュってなにゅ?

ふざけた題名ですみません...

最近,複数の知人から,キリンビバレッジが発売している「とろとろ桃のフルーニュ」なる数量限定発売の飲み物がおいしい,と聞きました。試してみると,確かにうまい。「世界のキッチンから」 というアイディア飲料のシリーズです。上記ページでは,実際にハンガリーの家庭を訪ねた様子が紹介されており,アイディアの元になった様々な家庭で作られている冷たいフルーツスープ (ハンガリー語 gyümölcsleves = gyümölcs 「フルーツ」 + leves 「スープ」) を紹介してくれています。

ハンガリーのフルーツスープはチェリーか木いちごで作ることが多いそうですが,「とろとろ~」は白桃とマンゴーを煮込んだものに乳原料を加えて作ってあるそうです。飲んでみて「こりゃうまい」と感じるのは,その絶妙の組み合わせによるのが大きいように思います。

「フルーニュ」という不思議な命名 (同じく KIRIN の「ヌューダ」にも絶句,でしたが) については,どうもはっきりしませんが語呂合わせ (フルーツ+乳原料) じゃないか?と思えます。ご存じの方,いらっしゃいますか?

最近店頭であんまり見かけなくなってきています。数量限定だし,うーん,何か気になって探してしまいそう...

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発酵ってすごい

発酵するカクテキ 以前,出張で韓国に行った,という話 を書きましたが,そろそろ出張から1ヶ月が経とうとしています。時の経つのは早いものだ... と,思い出しました!帰りの空港でキムチを買ってきていたことを!

冷蔵庫から取り出して見ると,カクテキが入った箱がぱんぱんです。賞味期限は3月末まで,もちろんおいしく頂きました。よく割れないものだ,と感心した後,それでもこのまま放っておいたらいったいどうなったのかしら,と恐ろしい気持ちになりました。発酵して炭酸ガスがこれだけ出るのですから,箱も袋も頑丈にできているわけです。(以前,研究室の先輩が飛行機に乗った際に,他の乗客が持ち込んだキムチの袋が気圧で破れて,上からタラーリとたれてきたのだとか。くわばらくわばら。キムチのおみやげは空港でしっかりした包装のものを買って帰るのが正解かもしれませんね。)

箱に書いてある製造元 (一億兆食品) の解説によれば,「はっこう過程から包装が少し膨れる場合がありますが,品質に以上はありません」(強調はちばれ) だそうです。... 「少し」じゃないような気がしますが。

ちなみに,箱には韓国語の他には日本語しか書いてありません。キムチを買っていくのはもっぱら日本人なのでしょう。Wikipedia に日本でのキムチの受容に関する短い説明がありますが,日本でキムチが広まったのもごく最近のことのようです。

カクテキの名前の由来は語呂のようなものだとか (カクは「角」だそうです)。日本語名は「カクテキ」ですが,ハングル表記は깍두기,発音をカタカナで表すと「カクトゥギ」といった感じです (英語では「マッキューン=ライシャワー式」[Wikipedia] の綴りでkkakdugi,韓国で2000年以後使われている「文化観光部2000年式」[Wikipedia] でggakdugiとなります)。色々なホームページを見ると,「カクテキ」は標準韓国語ではなく,方言 (慶尚道方言) なのだとか。「カクトゥギ」では日本人にとって,表記も発音もなじみにくい感じですから,何か必然のようなものを感じてしまいます。

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「世界遺産DVDコレクション」にラウマ

もう書店などで見かけた方もいらっしゃると思いますが,「(隔)週刊~」でおなじみのデアゴスティーニが出している「世界遺産DVDコレクション」 (隔週刊行) の86号 (2008年1月8日発売) に「ラウマの旧市街」が収録されていました。ドイツの放送局 SWR (Südwestrundfunk) とドイツの制作会社 Telepool が作成したシリーズ Treasures of the World - Heritage of Mankind の日本語版で,ラウマの映像は DVD に約10分入っています (解説は日本語のみ)。

ラウマ はフィンランドの南西部に位置する人口3万7千人ほどの小都市で,その旧市街 (Vanha Rauma, 英 Old Rauma) [ユネスコの紹介ページ] は 1991年にユネスコの文化遺産に登録されました。上記 DVD に付属する解説本にはラウマの「古地図をもとに再現された木造建築の町並み」の説明に加え,伝統工芸の糸巻き (ボビン) を使ったレース編み (フィンランド語 pitsinnypläys = pitsi「レース」の属格 + nypläys < nyplätä 「編む」 [Wikipediaの解説] , ちなみに「糸巻き」は nypylä) が紹介されています (4ページとちょっと薄めですが)。同シリーズは90号で終了,ということで,何とか滑り込みです (同シリーズのホームページは2008年7月末日に終了とのこと)。

フィンランドのその他の世界遺産である「スオメンリンナの要塞群」[ユネスコの紹介ページ] 「ペタヤヴェシの古い教会」[ユネスコの紹介ページ] 「ヴェルラの砕木・板紙工場」[ユネスコの紹介ページ] は残念ながらこのシリーズには収録されませんでした。ちなみに同号に収録されているのはスウェーデンの ハンザ都市ヴィスビュー Visby とノルウェーの ウルネス Urnes にある12世紀に建てられた木造教会 (いずれも文化遺産) です。

ラウマの有名な町並み,実は私まだ直に見たことがありません (一度足を伸ばそうとしたら,急な予定が入ってしまったりして...)。ラウマは方言も結構有名です (英語版 Wikipedia のページ)。南西方言に属するので,語末の音が消失しているほか,語彙や (私は直接聞いたことがないのですが) イントネーションにも独特なものがあるとか。地元の言葉では rauman giäl (標準フィンランド語で 'rauman kieli' 「ラウマ語」) と言うそうです。町の新聞 フィンランド語のページ Uusi Rauma の電子版を見ると,フィンランド語のページ 通常のニュース の他に フィンランド語のページ ラウマ方言版ニュース が時々更新されています。うーん,眺めてみるだけでも結構楽しいくらい,全然分かりません... (記事は LUE 「読め」とあるところをクリックすると開きます。)

ラウマと聞いて思い出すのが,フィンランドの教育省が主催しているフィンランド語の夏期講習 です。以前はラウマで初級クラスが開かれていました。現在はフィンランド東部のサヴォンリンナ Savonlinna になっています (なんと夏の オペラフェスティバル の真っ最中に開催されるのです!)。2008年の募集は既に3月1日で終了してしまっているので,興味のある方は準備をして2009年夏に挑戦してみてはいかがでしょうか。

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フィンランドの苗字の数?

以前,「ゼロから話せるフィンランド語のページ」 に高校生の方から以下のような質問が送られてきました (コメントがついた記事はこちら):ヨーロッパでの苗字数5万のうち,フィンランドが3万もあるのはなぜ?

その後,時間がないこともあり,あまり深く調べることができずにいますが,はたしてこの話の出所はどこなのでしょうか?もしかして一般にもよく知られている話なのかもしれません。もし,ご存じの方がいらっしゃったら,ぜひ出典を教えてください。

とりあえず,質問には以下のように答えてみました ;-) (原文に少しだけ加筆訂正をしてあります。)

「ヨーロッパの苗字数が5万,フィンランド3万,という数の出典が分からないのですが,手元のフィンランド語の苗字辞典 (Mikkonen, Pirjo & Sirkka Paikkala (1992) Sukunimet. 『苗字辞典』 第2版. Helsinki: Otava) を見てみました。この本の見出し語数は5,060,綴りが異なる苗字の対応が分かるように作られている索引の総数は12,270でした (同書9ページ)。

戸籍として登録されている苗字の数になると,ぐっと増えます。些末なものが含まれるからで,戸籍登録されている苗字の数は少なくとも79,000ある,と上掲書にあります。(なお,上記書籍の索引にある12,000あまりの苗字でフィンランド語の苗字をもっている人の90%位を網羅できるということです。)

フィンランド語の苗字の数の多さの要因はいろいろあると思いますが,綴りがちょっとずつ違う名前があること,同じ語根からいろいろな語尾をくっつけて苗字が作られること,結婚で苗字をくっつけて新しい苗字を作る例があること,などが挙げられる,と思います。フィンランド人の苗字の記録は14世紀頃からあるらしいのですが,とびきり古いわけではありません。

たとえば,kallio「岩」が入っている苗字は:Kallio「『岩』さん」, Kallioinen「『岩乃』さん」, Kalliola「『岩場』さん」, Kalliojärvi「『岩湖』さん」, Kalliokoski「『岩滝』さん」, Kalliomaa「『岩地』さん」, Kalliomäki「『岩丘』さん」, Kallioniemi「『岩岬』さん」, Kallionpää「『岩頭』さん」, Kalliosaari「『岩島』さん」, Kalliosalo「『岩林』さん」と少なくとも11あり(このあたり,日本語の苗字とも似ているのではないかな,と思えます),さらに Kallio-Räisänen のように,他の苗字と組み合わせられてできている例を考えるともっと増えます。」

フィンランド語の苗字の数を上のどの見方で集計するか,ということ,また,同様にヨーロッパの他の国の苗字の数をどのような根拠でいくつと見積もるか,ということなど,単純に「ヨーロッパ5万のうち,フィンランドが3万」というだけでは厳密ではないことがわかります。この話,数が一人歩きしている,いわばフィンランドに関する「都市伝説」かも,とも思えます。どうなんでしょう...

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知らなかったこと

カップのふたについている印の意味は... というのは,いつになってもあるもので...

先日,知人と入ったファーストフード店に入ったら,私の頼んだコーヒーと知人のハーブティーが同じカップで出てきました。「開けないとどっちか分からないなぁ,においで何とかなるかな」と思っていたら,何も言わずに一方を取る相手。その時初めて,カップのふたについている TEA の下の突起の意味が分かったのでした... (写真参照)。スープなどが入っている時には OTHER の下に印がつくんだとか。私ってば,てっきり突起のところに小さく開いている穴にティーバッグの糸を通すんだとばかり思っていました (おい,そんなわけないだろ!とお思いかもしれませんが,私もっぱらコーヒーしか頼まないので...)。

こういう,「大の大人なのに全然知らなかった」ことって,結構あります。シャンプーとリンスの容器の一方 (シャンプー) にだけ筋がついている (これは触って分かるように,という配慮らしい) とか,食品の原材料名のところに書かれている名前は,分量の多い順だ,とか (パンなのに原材料筆頭に「砂糖」とか書いてあると,ガクゼンとします)。改めて考えれば,必要性や合理性があって取り決められているわけで,知るとなしではいられない,便利なことばかり。皆さんは最近になって発見したこと,ありますか?

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今年初めての桜

2008年3月12日に見つけた桜携帯の写真で失礼します。昨日,散歩の途中で見つけました。早いものです。3月12日の気象庁の ソメイヨシノの開花予想 (第2回) によれば,東京都千代田区は3月26日開花と平年並みの予想とか。

うーん,それにしても何だか鼻がぐずぐずする...

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Office 2007 Multi-Language Pack 入手しました

校正ツールは CD-ROM に 既に紹介した Office 2007 用の多言語パッケージ「マルチランゲージパック」 [Amazon.co.jp の商品ページ, 英語版も入手可] を入手しました。日本語版製品の一般向け発売はこのバージョン (Office 2007) が初めてです。各言語版のユーザーインターフェイス (合計37言語) が DVD 2枚組に,文章校正ツール (Proofing Tools, 合計49言語) が CD-ROM 1枚に収録されていました。

Office 2007 用のフィンランド語の文章校正ツールに関しては,以前のバージョンの Office 同様,完成度の高い Lingsoft 社のフィンランド語校正ツール が元になっています。いまのところ精度が特に向上したようには感じませんが,その意味では安定しているので,安心して使えると思います。

ユーザーインターフェイス言語の切り替え画面フィンランド語校正ツールの導入:

インストール途中 校正画面サンプル

フィンランド語ユーザーインターフェイスの導入:

インストール途中 英語インターフェイス フィンランド語インターフェイス

「マルチランゲージパック」の使用条件として「マイクロソフト ソフトウェア ライセンス条項」が付属しています (インストール時に閲覧できるほか,Retail Software License Terms のページ からソフト名 (Office Language Pack → 2007) を指定して各言語版のライセンスを閲覧可能です。ライセンス条項は,ソフトやバージョンによって異なるので注意してください)。Office 2007 本体と同様,マルチランゲージパックは1台のコンピュータにインストールできるほか,1名が利用する際にはノートパソコン1台に追加インストールできます:

「携帯用デバイス。ライセンスを取得したデバイスを使用する方が特定の 1 名に限られている場合、お客様は、本ソフトウェアの複製をさらに 1 部作成して 1 台の携帯用デバイス上にインストールすることができます。」 (条項 2b)

感想としては,多言語環境がますます一般的になってきているのは嬉しいのですが,やはり校正ツールだけほしい,というユーザにはこのパッケージはちょっと高いよな,という感じです。製品に封入されている 校正ツールのセット (Proofing Tools) と各言語のインターフェースとが別のディスクになっているわけですから,わざわざ抱き合わせで販売しなくてもよいような ;-( 考えてみれば,かつて Word 2000 の時代には,フィンランドに行って数万円を出してフィンランド語専用の校正ツール (上記 Lingsoft 社製) を購入してきていたわけですから,多言語編集環境もずいぶん身近になってきたわけなのですが...

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ヒイラギ南天の思ひ出

Nanten通りがかりの花壇に,ヒイラギ南天の花が咲いているのを見つけました (画像左上)。もう春が近いですね。

ヒイラギ南天は,春に青い実をつけ (画像右上),これが梅雨に入る前くらいにきれいな紫色に色づきます (画像下)。これがいかにもブルーベリーみたい (でおいしそう) なのですが,残念ながら可食ではないようです (それどころか毒がある,という情報も)。

で,ちょっと思い出話を。以前,学会でロシアに行ったとき,ロシアの民族学を専門としている著名な先生とご一緒ました。ある時,ヒイラギ南天,あれは何だろう,という話になりました。当時はその名前も,実が食べられるかどうかも知らなかったのですが,先生はひとこと,「うん,一度食べてみたんだけど,あればまずいねぇ!」。絶句... まず食べてみる,というその心意気に感服してしまいました。研究者って,こうでなくてはいけないのかも!と思わせられたひとときでした (いずれにしても,何事もなくてよかったよかった)。

余談ですが,ヒイラギ南天はヒイラギの葉に似ていると言う意味でつけられているのでヒイラギとは関係ないそうです (メギ科 barberry なので南天とは関係があります)。中国原産ですが,学名は Mahonia japonica なんですって (Wikipedia)。同じメギ科のヒイラギメギ (オレゴングレープ, 花はオレゴン州の州花) の実のほうは食用で,薬として使われるのだそうです。

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DVD,開けてびっくり

DVD を開けると... あるオンライン書店で2,000円台で入手できるフィンランド語のDVD教材を発見したので,注文してみました。ケースには「フィンランド語」としっかり書いてあるその製品を開けてみると,中にはちょっと見慣れない文字が... ん,これってギリシャ語じゃん!?

国旗が白と水色だから間違って入っていた,というわけではないですよね????パッケージの写真はしっかりヘルシンキの Tuomiokirkko [Wikipedia] だし... 販売元に連絡してみることにして,とりあえず記念撮影しときます♪

その後,無事に交換してもらったソフトはこんな感じでした:

「Talk More テレビで覚えるフィンランド語」が届きました

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e-Tax は今年もあきらめました...

先日確定申告をすませました。昨年に続き,今年も e-Tax はあきらめ,確定申告書等作成コーナー で入力して作成しました。入力結果が PDF 形式で綺麗に出てくるのは,感動です。説明書と首っ引きで申告書類を作るよりもずっと簡単,便利です (もっとも計算が正しいのかはよく確認したほうがよいのでしょうが...)。e-Tax の作業自体はとても簡単とのこと (日経トレンディネットの記事),そして税額の割引きは今年か来年 (平成19年分、平成20年分) のいずれか1回限り,ということですから,今年やらなかったら来年やってみればいいのです!... 気が向いたら挑戦してみたいと思います...

それにしても,「住民基本台帳ネットワーク」の利用時に必要な住民基本台帳カード (ICカード) の普及率がたったの1.5% (朝日新聞の記事) というのには,考えさせられます。平成22年度までに電子申告の利用率50%をめざすという国の目標 (国税庁「国税関係手続のオンライン利用促進の取組状況について」, 平成18年9月),どうでしょうね... フィンランドのように社会保障番号 (henkilötunnus) があらゆる公共サービスで使われるようなところであれば,電子処理が広く普及する基盤がある程度整っているといえるのかもしれませんが,国民総背番号制度自体の議論が煮詰まっていない日本の現状では,同時に電子認証を普及させる,という取り組みには超えられない壁があるのじゃないか,と感じます。

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南大門はいま

復旧工事中の南大門 先日出張で韓国のソウルに行ってきました。2月10日に火災で焼失した南大門 (崇礼門, Wikipedia) にも足を運ぶことができました。(火災から1週間ほど経過していました。)

門は既に高い塀で覆われており,一部透明な窓があり,中の様子をうかがうことができます。人が亡くなった時と同じように,有志の市民 (白い装束を着ています) が四十九日が過ぎるまで見守っている,ということです。正面には祭壇が設けられ,かつての偉容を描いた絵のもとに花やメッセージがひっきりなしにそなえられていました。

復元は可能,ということで,数年かけて工事がおこなわれるそうです。ソウルのシンボルでもある名所の早い復活を祈ります。

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機上でビールを飲むときの楽しみ

機上の泡 先日出張の際,やっと証拠写真を撮ってきましたので公開します。

飛行機でビールを注いでしばらく飲まずに放っておくと,写真のような泡の五角形ができるのです。恐らく飛行中の規則的な振動がそうさせているのだと思いますが,結構見事にできます。私は思い出した時に数回試しているのですが,その限りでは成功しています。←うまくいかなかったとき,というのはたとえばうっかり口をつけちゃった時です... ;-)

皆さんはご経験おありでしょうか。しばらく前に気づいて「面白いなあ」と思っていたのですが,先日知人に写真を見せたところ「びっくり!」「知らない」という声ばかりでした。もし,同じような体験をされた,またはうまくいった!という方,五角形以外の形になった(実は五角形以外になったことはありません...),という方はぜひお知らせください。記事のコメントには写真が載せられないので,トラックバックもお待ちしています。

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フィンランドのプチプチはゴワゴワ

フィンランド製「プチプチ」 誰でも思わず時間を忘れてつぶしたことがあるであろう気泡型の緩衝材「プチプチ」,先日フィンランドから届いたCDが,グレーのプチプチのようなシートで包装されていました。つぶしながら無心になれるというイメージのプチプチですが,フィンランドのそれはなかなか分厚く頑丈で,残念ながら押してもなかなかつぶれません。最近 ムゲン(∞)プチプチ (Amazon.co.jp でも) なる疑似体験おもちゃが話題になりましたが,もしかして,この感覚はフィンランド人には通じないのかもしれません。

「プチプチ」は川上産業さんという名古屋にある企業が1994年に取得した登録商標なのだそうです。もともとは1960年代ころにアメリカで考案されたものを独自の製造法で洗練させたものとか (プチプチの歴史を参照)。「約1万個に1個の割合でハート型の粒が含まれている」というのは確からしいのですが (渡部喜正さんの 確認例),これって川上産業製のプチプチ製品全部がそうなんでしょうか。面白いですね。

そうそう,このブログにも,数週間前から blogPitatto さん提供のプチプチツールを貼りつけています。皆さん試してごらんになりましたか?それっぽい音 (いろいろあります。根気よく試してみてください!) も出るし,つぶした個数をカウントしてくれてます。

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Office 2007 Multi-Language Pack 発売さる

以前の記事で Vista と一緒に紹介した Microsoft Office 2007 の多言語機能のカナメ,Office の多言語パック (Office Multi-Language Pack) が2008年2月8日にようやく発売となったようです (Microsoft 社のニュース)。もともと2007年9月ごろから個人向けに発売予定,とされていましたから,ずいぶん待たされました (企業むけにはボリュームライセンスで早くから提供されていたようです)。これでフィンランド語ほかを新しい Office でも安心して扱えます。やれやれ。

今回のパッケージは,製品概要のページによれば,37言語 (中国語は簡体字,繁体字,香港を別に,ポルトガル語は本国とブラジルを別に数えています) のリソースを一つにまとめたもので,機能としては (1) 外国語文書の作成支援 (2) ユーザインターフェースの言語を変更 (3) 各国語でヘルプを表示 (4) 各国語の文書テンプレートにアクセス可,というものなのだとか。これまで Office 2003 までのバージョンで発売されていた Office Proofing Tools は,これらのうち (1) のみを提供していたのでした (よく寄せられる質問を参照)。文章校正ツール (Proofing Tools) に関しては,上記言語に加え合計49言語がサポートされています。

今回は日本版も発売されましたので,日本の家電屋さんでも注文が簡単にできそうです。Amazon.co.jp などでも入手できるようですね。

それにしても。これまで輸入ソフトの形式で個人むけに販売されていた時には高くても10,000円程度だった (輸入ソフトを扱う大きなパソコンショップでは比較的安定して入手できました) のが,今回は定価 24,800円。ひゃ~!日本版が正式発売されて入手しやすくなった,とはいえ,個人ではなかなか勇気のいる買い物ではないでしょうか。アカデミック価格なども存在しないようですしね。「需要があんまりないんだから高くしてやれ」というのでは,結局本当に必要な人に行き渡らないのではないでしょうか。うーん,仕方ないのかもしれませんが,今ひとつ解せません。

単一言語パッケージのばら売りを安くしてくれるのかもしれませんが,さきの FAQ のページ によれば「Q:単独の言語パックはいつ入手できますか」「A:Microsoft では、Single Language Pack を順次リリースする予定です」でおわり。発売形態や価格に関する情報もなく,ちょっとつれない感じです。発売時期も,果たしていつになることやら。いそいで Office 2003 の Proofing Tools を探しまくる (今となっては結構大変。amazon.co.jp では既に品切れの状態) か,いっそフリーの Office ソフト (OpenOffice ではフィンランド語のスペルチェックが無料で使えるようになります。以前の記事参照) に乗り換えちゃうか,って手もありますが,いずれにせよ決断には勇気がいります...

なにしろ来年度あたりから,授業で使う教材も少しずつ Office 2007 対応にしていかねばなりません。そのため,先日「勇気を振り絞って」某大手家電ショップで買い求めたところ,なかなか在庫を常時確保することができない状態とかで,私は現在入荷を待っているところです。届いたら,記念写真でも撮ってブログで入手を報告することにしましょうか...

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