夏のスポーツといえば...
暑い日が続きますが、皆さんいかがお過ごしですか?久しぶりのフィンランドネタです。
2007年はノルディックウォーキング (ストックウォーキング) が正式に始まってから10年なのだそうです。ヘルシンキの中心部より北よりにある Paloheinä [パロヘイナ]で8月26日に10周年記念のウォーキングイベントがありました。 [ Helsingin Sanomat の記事 ← 普及に携わった
Suomen Latu ry. (フィンランド野外トレーニング協会,かな) 会長のインタビュー (MP3) も聞けます]
昨年フィンランド語の講座に通っていた方に「日本でもノルディックウォーキングのイベントがあるんですよ」と教えられてびっくりしたのですが,日本ノルディックフィットネス協会 によれば,現在では世界30カ国以上,愛好者は600万人にも達するのだそうです。 [紹介記事] 日本ノルディックフィットネス協会のイベント情報のページによれば,2007年9月9日(日)9:45〜11:45,代々木公園中央広場で「Feel Nordicwalking! 代々木公園(6)」という紹介イベントがあるとか [イベント詳細はこちら]。(6) ということは,もう6回目!?興味ある方は参加してみてはいかがでしょうか?
「ノルディックウォーキング」のフィンランド語は sauvakävely [サウヴァカヴェリュ] (sauva「ストック」 + kävely「ウォーキング」の複合語)です (英語の名称 nordic walking は International Nordic Walking Association という国際団体もあり,既に定着しているようです)。日本では「ノルディックウォーキング」のほかに「ストックウォーキング」の名前も使われているようです。ノルディックウォーキングの振興団体にも,上述の 日本ノルディックフィットネス協会 のほかに 日本ストックウォーキング協会 がありますね。
以下,雑談。日本ストックウォーキング協会のホームページには詳細な『ストックウォークガイドブック』が公開されているのですが,不思議なことに,このガイドブックには「フィンランド」という単語は出てきません。「ストックウォーキングの歴史」には,1986年に日本人の発明家がストックを開発し,普及をおこなった,と書かれています。むむむ,もしかして違うスポーツなのか,それとも日本とフィンランドで別々に開発されてきたということか...?日本ストックウォーキング協会のホームページの説明には「フィンランド語でサーバ・カベヴュー(Sauvakavely)、直訳するとストックウォーキングはノルディックウォーキングとも呼ばれ、言葉のとおりストックを使って歩く運動のことを言います」とあるので,なかなか興味深いものがあります... (参考までに, Wikipedia のノルディックウォーキングの項 には専門家による雑誌記事が引用されており,ストック開発やスポーツの経緯を詳細に読むことができます。)
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コメント
ちばれ”sぱぷたさんのおっしゃるとおりだと思います。
昔々、クロスカントリースキー選手の中に、シーズンオフの草地でも同じストックを使って練習した人がいる。それはなにもフィンランドだけではないようです。が、それをサウヴァカヴェリュ、つまりストックウォーキングとフィンランドでは称するようになり、一般市民のあいだでも愛好されるようになった。
私が知るかぎり、アルピニストの間でも昔から山の登り降りにスキーストックを使うテクニックが知られ、後にそれは改良されて登山ストックとかトレッキングポールとかいろいろ呼ばれています。日本でも過去に大ブームになって、メーカーがさまざまな名称をつけ製造していて、現に私はウォーキングの際に使っているアルペンポールという名称のイタリー製ストックを持っています。
ですからこのように登山とかウォーキングの際に使うストックの名称に、スキーと同じくノルディック系とかアルペン系があってもおかしくないと思います。たまたまのこととしてフィンランドのサウヴァカヴェリュが先に世に知られるようになった。それを直訳したのがストックウォーキング。ですから日本でもそれを使って普及のための協会を興した。むしろ正しい用語の使い方というか、ごく自然な言葉の選択と言えるのではないでしょうか。
ノルディックウォーキングというのはメーカーであるエクセル社が約10年ほど前つけた造語。その証拠にフィンランドでは現在でも市民の間では以前のsauvakävelyと呼んでいますものね。日本におけるノルディック協会はそのエクセル社の肝いりでできたもの。ちなみに日本では「ストック歩行」というのがそれより先の1986年に特許出願されております。これは特許庁HPで閲覧できますがでもその事実は専門化以外ほとんど知られていません。
世界的にはポールウォーキングとかスキーウォーキングという名称もあります。他にもエクサ・ストライザーというのもあってそれはアメリカ人が付けたこれも造語ですね。話は代わりますが同じ分野の造語に例えば万歩計という言葉があります。でも正式には歩数計が正しい言葉。であるのと同じで、いま現在メーカーによってそれが広く使われているといっても果たして本当に必ずしも正しい用語であるとは限りません。言葉にも一時的に広く使われているだけで明らかな造語もあるような気がいたしますがどうでしょうか。
投稿: 通行人 | 2007-10-09 09:39
通行人さま,詳しい情報ありがとうございます。「ストック歩行」が既に日本で特許登録されている,というのはまさにびっくりです。
「万歩計」も,実はとある時計計器会社の登録商標とか。製品名・商標名が正しい一般名称の代わりに一人歩きしてしまうのは,フィンランド語の「ケータイ」を表すkännykkäとmatkapuhelinも同じです (Nokiaの登録商標である前者が一般に使われている状況です)。人気のある商品の商標が,普及すればするほど一般化して他と差別化できなくなっていく過程というのは,商標が意図している「特定の製品にだけ使う」使われ方に逆行していて,オモシロイですね。ちなみに,フィンランド語の「ケータイ」の一般名matkapuhelinも結構使われているらしい,という情報もあります:http://gogakuoo.tsibale.com/2006/05/matkapuhelin__3399.html
投稿: ちばれ | 2007-10-09 18:40