著作権関連の話題が多数
年が変わってから,著作権関係のニュースがいくつか新聞紙面を飾りました。(以下の 著作権法 各条項は メディア教育開発センター (NIME) の「著作権関連情報データベースシステム」の 「著作権に関する知識」の情報にリンクしています。)
まず,(掲載日が前後しますが) 政府の 知的財産戦略本部 が策定を進める「知的財産推進計画2007」に関連する話題が2つ。1つ目は,著作権法の例外項目 (許諾を得ずに複製や編集が認められる著作権の制限項目) に「検索のための複製や編集」を盛り込むことが政府で決められた,という話題 (2007年1月6日朝日新聞 など)。これまで,私的使用のための複製 (30条) や正当な引用 (32条) のほかは,
などに制限されている著作権の制限事項に,著作物からの引用をデータベースとして蓄積することを含める,というもの。Google や Yahoo! など,著作権法上の問題からデータベースを海外に設置せざるを得ない現状を改善することが目的ということです。
次に,絶版の出版物を許諾なしにインターネット上に公開できるよう著作権法を改正するというもの (2007年1月5日 日経新聞)。非営利目的の専門書の公開などを目的にしているそうで,公開する側が一定の対価を支払うことになるそうです。教科書等に著作物を掲載する場合に保証金を支払う場合 (33条) と同様の方法ですね。これにより,研究利用のための文献の電子化とデータベースの整備が進むことになるのでしょうか。電子テキストを研究資料として活用している私にとっても,これからの方向性が気になるところです。
最後に,現在著作権者の死後50年と決められている著作権保護期間を70年に延長する,という方針に反対する署名運動 を 青空文庫 が始めた,というニュース (2007年1月5日 ITmedia News)。青空文庫は著作権の切れた作品などをインターネット上に無償で公開しているボランティアベースの電子図書館で,EU や アメリカ [外国著作権法令集,(社) 著作権情報センター] の動向に合わせ,法律上の足並みを死後70年に統一しようという動きに対し,著作権の存続しない著作物の自由な利用を推進する立場から反対を早くから表明していました。
ちなみに,現在のフィンランドの著作権法では, 著作権法 Tekijänoikeuslaki [
フィンランド法令バンク FINLEX] の「著作権の有効期間 Tekijänoikeuden voimassaoloaika」 (43条) にあるように,70年が保護期間になっています。これは,
1961年7月に制定された同法 の条項 (当初の保護期間は現在の日本の法律と同じ50年) が,1993年のEUの方針 (Council Directive 93/98/EEC 英語 |
Neuvoston direktiivi 93/98/ETY, 出典 EUR-Lex) を受け,1995年に改訂されたものです。改正の流れなどは,Jukka Korpela さんのリソース
「著作権法の歴史 (と未来) Tekijänoikeuslain historiaa (ja tulevaisuuttakin)」 に詳しく説明されています。
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